【コラム】ガスコンロの点火トラブルの時に確認すること

ガスコンロの点火がうまくいかなくなると、真っ先に故障を心配することがあるかもしれません。しかし実際には故障以外の原因も考えられます。
この記事では、ガスコンロの点火がうまくいかない場合に考えられる原因と、対処方法を詳しく解説します。困った時には、ぜひこの情報を役立ててください。

ガスコンロが点火しないときの最初のチェックポイント

ガスコンロの点火がうまくいかないと焦るかもしれませんが、意外にも単純な原因があることがあります。次のポイントを確認してみましょう。

1-1. ガス栓が開いているかどうか

ガス栓が閉まっているとガスが供給されず、点火できません。「当たり前のことを…」と思うかもしれませんが、案外よくある原因です。
自分では閉めた覚えがなくても、家族が閉めてしまった可能性があります。

1-2. 複数の口で全てが点火しないのか、ひとつだけが点火しないのか

ガスコンロが2口以上ある場合で全ての火が点火しない場合は、電池が切れているか、ガスの供給が止まっているかもしれません。特定のコンロだけが点火しない場合は、ガスの噴出口がきちんとはまっていない、詰まっている、または電池が切れている可能性があります。

1-3. 他のガス機器は正常に動作しているか

暖房や給湯など、他のガス機器が正常に動作している場合は、ガスコンロに問題がある可能性が高いです。

1-4. 火花は出ているか

ガスコンロの点火スイッチを入れても火花が出ない場合、電池が切れているかもしれません。火花は出るが火がつかない場合は、ガスが正しく供給されていないか、点火操作ができていない可能性が考えられます。

1-5. 鍋やフライパンは正しくコンロに乗っているか

最近のガスコンロには、安全のための「鍋なし検知機能」が装備されています。この機能がある場合、鍋やフライパンが正しくコンロに乗っていないと点火しません。

ガスコンロが点火しない原因と対処方法

ガスコンロが点火しない原因として考えられる主なものとその対処方法を解説します。

2-1. 電池切れ

ガスコンロは点火の際に電気を必要としますので、一般的には乾電池が使用されています。電池は消耗するため、定期的に交換する必要があります。数年使用しているガスコンロで点火音が長くなったり、火花が出なくなったりした場合、まずは電池切れを疑ってみましょう。

対処方法:電池を交換する
ガスコンロが点火しない原因として、電池切れはよくあるケースです。新しい電池に交換するだけで、簡単に問題が解決します。

メーカーや機種によって異なるかもしれませんが、多くのガスコンロは、前面に電池を入れる場所があります。点火スイッチの左右や、火力操作の下部など、引き出せそうな部分を探してみてください。場所が分かったら、電池のプラスとマイナスを合わせて交換するだけです。電池の入れ方が分からない場合は、取扱説明書を確認すると良いでしょう。

2-2. バーナーキャップの汚れやズレ

バーナーキャップとは、火が出る部分に取り付けられている黒いパーツのことです。このバーナーキャップが正しくはまっていない、汚れがたまっている、濡れている場合には、ガスコンロの点火がうまくいかないことがあります。

対処法①:バーナーキャップを正しくはめ込む

バーナーキャップに浮きやズレ、逆さになっていないかを確認しましょう。ガスコンロの掃除をした後は、特にこのような状態になることがあります。ガスコンロが点火しない原因になるため、バーナーキャップを正しくはめ込んでください。

対処法②:バーナーキャップを掃除する

バーナーキャップの汚れは、ガスコンロの点火がうまくいかない原因になります。裏面は硬めの歯ブラシを使って、表面は柔らかい布などで汚れや焦げ、燃えカスなどを掃除しましょう。きれいになったバーナーキャップを正しくはめ込んでください。

2-3. ガスバルブの故障

ガスコンロが点火しない原因として、ガスバルブ(ガス供給の開閉を調整する部分)の故障が考えられます。長期間使用している場合や頻繁に操作することで、ガスバルブが摩耗してしまうことがあります。

対処法:専門家に点検してもらう
ガスバルブの故障は、一般の利用者が自力で修理することは難しいです。ガスコンロの点火がうまくいかない場合は、メーカーやガスコンロの取り扱いを行っている専門家に点検・修理を依頼しましょう。

2-4. ガスノズルの詰まり

ガスノズルはガスが出る部分で、詰まっていると十分なガスが供給されず、点火がうまくいかなくなります。特に使用していない間にゴミや油が付着し、詰まりが生じることがあります。

対処法:ガスノズルを清掃する

ガスノズルが詰まっている可能性がある場合は、細い針やブラシを使って丁寧に清掃してください。ガスコンロの取り扱い説明書に詳細な清掃方法が記載されていることがありますので、それに従って行うと良いでしょう。

2-5. ガスコンロの点火器の故障

ガスコンロの点火器が故障している場合は、火花が出ないため点火がうまくいきません。点火器自体が摩耗したり、内部の配線が断線していることが原因となることがあります。

対処法:点火器の修理・交換を依頼する

点火器の故障は、専門家に修理や交換を依頼する必要があります。自己修理は危険を伴う場合がありますので、点火器の故障が疑われる場合は専門家に相談しましょう。

2-6. ガス漏れ

ガス漏れがあると、点火しても火がつかないことがあります。ガス漏れは非常に危険な状態なので、注意が必要です。

対処法:ガス漏れの有無を確認し、専門家に対応を依頼する

ガス漏れを疑った場合は、ガスのにおいや異常な音がするかを確認してください。ガス漏れが疑われる場合は、すぐに換気しガスコンロを使用しないでください。早急にガス会社やガスコンロの取り扱いを行っている専門家に連絡し、対応を依頼してください。

2-7. ガスコンロ本体の故障

最後に考えられる原因は、ガスコンロ本体の故障です。長期間の使用や適切なメンテナンスが行われていない場合に、部品の摩耗や劣化が進み故障が起こることがあります。

対処法:専門家に点検・修理を依頼する

ガスコンロ本体の故障は、一般の利用者が自分で対処することは難しいです。点火がうまくいかない場合は、メーカーやガスコンロの取り扱いを行っている専門家に点検・修理を依頼しましょう。

以上の原因と対処方法を考慮して、ガスコンロが点火しない際には適切な対応を取ってください。安全に使用するためにも、専門家の助けを借りることが大切です。

2-3. センサーや点火プラグの濡れや汚れ

ガスコンロのセンサーや点火プラグが水濡れや汚れによって影響を受けることがあります。吹きこぼれや掃除の際に水がかかったり、調理中に汚れが付着したりすると、点火や火のつきに問題が生じる可能性があります。これらの部分が濡れたままでガスコンロを使用すると、点火がうまくいかないことがあるため注意が必要です。

対処法:センサーや点火プラグを拭き掃除する

センサーや点火プラグが濡れている場合は、ガスコンロの点火に影響を及ぼす原因となります。また、焦げつきなどによる汚れも点火の妨げになることがあります。センサーや点火プラグの水気や汚れをしっかりと拭き取り、清潔な状態に保ちましょう。

2-4. 付属品以外のものを使用している

ガスコンロには指定された付属品や補助具がありますが、これら以外の物を使用している場合には、点火がうまくいかないことがあります。例えばアルミ製の汁受け皿などを使用していると点火しないことがありますので、注意が必要です。

対処法:アルミ製の汁受け皿などは一度外してみる

ガスコンロの取扱説明書に指定されている付属品や補助具以外を使用している場合は、一度それらを外してみてください。特にアルミ製の汁受け皿などは点火に影響を及ぼすことがあるため、取り外してみることで問題が解消される場合があります。

2-5. ガス栓やガスメーターの元栓が閉まっている

ガスコンロが点火しない場合、ガス栓が閉まっていることや、ガスメーター側の元栓が閉まっていることが原因である可能性があります。家族の誰かがガス栓を閉めていたり、何らかの理由でガスメーターの元栓が閉じられている場合が考えられます。

対処法①:ガス栓を開ける

ガスコンロが点火しない場合は、まずガス栓を開けてみてください。ただし、長期間ガス栓を動かさないでいた場合、固着して開け閉めできないことがあります。無理に回すとガス漏れなどの危険があるため、固着しているようならばガス会社に連絡して専門家に依頼しましょう。

対処法②:ガスメーターの元栓を開ける

ガスメーターの元栓が閉まっている場合も、ガスコンロにガスが供給されず点火しないことがあります。ガスコンロのガス栓だけでなく、メーターの元栓も確認して、必要に応じて開けてください。

2-6. ガスの供給が停止されている

ガスコンロが点火しないだけでなく、他のガス機器も作動しない場合は、ガスの供給そのものが停止されている可能性が考えられます。震度5以上の地震や異常なガス使用が検知された場合、ガスメーターは自動的にガス供給をストップする安全装置が搭載されているためです。

対処法:ランプが点滅していないか確認する

ガスメーターのランプが点滅していないかを確認してください。点滅している場合、ガスメーターはガス供給を停止している状態です。この場合、ガスメーターに付属している復帰操作を行うことでガス供給を再開することができます。

2-7. ゴム管(ガスソフトコード)が折れている

ガスコンロとガス栓をつないでいるゴム管(ガスソフトコード)が折れたりねじ曲がったりしていると、ガスの供給がスムーズに行われず点火しない場合があります。特にゴム管が重い物に圧迫されてつぶれている場合も点火に影響を及ぼす可能性があります。

対処法①:折れや曲がりを解消する

ガスコンロのゴム管が折れたり曲がっている場合は、元の真っすぐな状態に戻してください。曲がっている箇所があれば、軽くなるように注意して修正しましょう。

対処法②:劣化しているようであれば交換する

ガスコンロのゴム管は経年劣化する可能性があります。もしもゴム管に穴やダメージが見られる場合は、ガスが漏れる危険があるため早急に交換してください。また、見た目には劣化が見られない場合でも、7年程度での交換が推奨されています。

2-8. ロックがかかっている

ガスコンロにはチャイルドロックや誤作動防止のためのロック機能が搭載されているものもあります。これらのロックがオンになっていると、ガスコンロは点火されません。ガスコンロの操作を制限している場合は、ロックを解除する必要があります。

対処法:ロックを解除する

もしガスコンロが点火しない場合、まずはロックがかかっていないかを確認してください。チャイルドロックなどが作動している可能性があるため、点火スイッチの近くにある「ロック」というつまみを操作して解除できる場合があります。ただし、メーカーや機種によってロック解除の方法が異なるため、取扱説明書を参照して適切な手順を確認してください。

以上のように、ガスコンロが点火しない場合はさまざまな原因が考えられます。まずは簡単な点検や対処方法を試してみてくださいが、自己修理が難しい場合やガス漏れなどの危険性がある場合は、専門家に依頼することをおすすめします。安全な状態でガスコンロを使用するためにも、定期的なメンテナンスと取扱いに十分な注意が必要です。

2-9. ガスコンロが故障している

上記のいずれを試しても解決しない場合、かつ、ほかのガス機器は問題なく使用できている場合、ガスコンロそのものの故障が考えられます。

対処法:修理依頼または交換を検討する

ガスコンロが故障している場合は、まずはメーカーに修理依頼をしましょう。しかし、設置してから10年以上経過していると、部品がなく修理ができないケースもあります。その際は、新しいガスコンロに交換することを検討する必要があります。

また、故障している場合、ガスコンロにはエラーコードが表示されることもありますので、取扱説明書を確認してその内容を理解することも大切です。

ガスコンロの寿命は何年?

一般的にガスコンロの寿命は10年程度とされています。10年近く使用しているガスコンロであれば、修理よりも新しいものへの交換を検討する方が良いでしょう。長期間の使用によってガスコンロの性能が低下し、故障のリスクが増加することがあるため、定期的なメンテナンスや点検を行うことも大切です。

ガスコンロがつかないときの連絡先は?

もしガスコンロが点火しない状態で、自力で解決できない場合は、以下の連絡先に問い合わせることをおすすめします。

ガス会社やガスコンロのメーカーに問い合わせる

ガスコンロに品番がある場合は、ガス会社に問い合わせると対応してくれることがあります。また、ガスコンロのメーカーに直接問い合わせると、トラブルシューティングやアフターサービスを提供してくれる場合があります。

賃貸住宅に住んでいる場合は、管理会社に連絡する

賃貸住宅にお住まいなら、管理会社に連絡して相談することができます。特に緊急の場合は、まずガス会社に連絡してから管理会社に報告するようにしましょう。

ガスコンロの修理費用の目安は?

ガスコンロの修理費用は状況によって異なりますが、一般的な目安として、電子基盤やハーネス、電池ケースの故障などの場合、8,800〜22,000円ほどと考えられます。しかし、故障の原因や修理内容によっては、この金額よりも高額になることもあります。なるべく早めに修理を依頼し、放置せずに対処することで費用の増加を防ぐことができます。

ただし、一部の故障は部品の供給が終了している場合があるため、修理が不可能な場合もあります。その場合は新しいガスコンロへの交換を検討することが必要です。

「ガスコンロがつかないのにガスの臭いがするときはすぐに連絡を」

ガスコンロが点火せず、併せてガス臭いがする場合は、ガス漏れの疑いがあります。ガス漏れは火災や爆発、一酸化炭素中毒など深刻な事故につながる恐れがあるため、直ちに業者へ連絡する必要があります。

ガス漏れを感じたら、以下の対処を行いましょう。

対処法:安全な場所へ移動し、ガス供給を止める

ガス漏れを感じた場合は、一刻も早く安全な場所へ移動しましょう。窓やドアを開けてしっかりと換気を行いますが、換気扇は使用しないようにしましょう。火花を防ぐため、電気製品の使用やコンセントの抜き差しも避けましょう。

その後、ガスコンロにつながっているガスの器具栓とガスメーターの元栓を閉めます。これによってガス供給が止まり、ガス漏れの危険が軽減されます。

対処法:直ちに専門の会社に連絡する

ガス漏れを感じたら、即座にガス会社またはガスの専門業者に連絡しましょう。ガス漏れは非常に危険な状況ですので、専門家による点検や修理が必要です。業者に連絡する際には、具体的な状況を伝え、迅速な対応を依頼しましょう。

ガス漏れの原因としては、ゴム管の亀裂やガスコンロの着火不良、調理中の吹きこぼれ、風による火の立ち消えなどが考えられます。定期的な点検やメンテナンスを行い、ガスコンロを安全に使用することが大切です。

ガスコンロがつかない原因はさまざま

ガスコンロが点火しない原因はさまざまですが、焦らずに原因を究明しましょう。ガスコンロの点火スイッチやバッテリーを確認したり、ガス栓やガスメーターの元栓が閉まっていないかを確認したりすることで、問題を解決することができるかもしれません。

ただし、ガス漏れを感じた場合は、速やかに安全な場所へ避難し、ガスの供給を止めて専門家に連絡するようにしましょう。ガス漏れは非常に危険な状況であり、素人が対処することは避けるべきです。

ガスコンロの点火トラブルを未然に防ぐためには、定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。また、ガスコンロの取扱説明書をしっかりと理解し、適切な使用法を守ることも重要です。早期発見、的確な対応によって、安全に快適な調理環境を維持することができます。

まとめ

ガスコンロが点火しない場合、焦らずに原因を確認し対処することが重要です。この記事では、ガスコンロが点火しない9つの主な原因と対処方法について解説しました。

まず、電池切れやガス栓の閉まり、センサーや点火プラグの汚れ、付属品以外の使用など、単純な原因から確認してみましょう。これらの問題に対しては、自分で対処することが可能です。
またガス供給が停止している場合やゴム管の折れ、ロックのかかりなど、より深刻な原因による場合もあります。このような場合は、ガスコンロの修理依頼や交換を検討し、専門家に相談することが必要です。
さらにガス漏れを感じた場合は、一刻も早く安全な場所へ移動しガス供給を止め、専門業者に連絡するようにしましょう。ガス漏れは火災や爆発などの重大な事故を引き起こす恐れがあるため、即座の対応が必要です。

ガスコンロは一般的に10年程度の寿命があり、古くなってくると故障が増える可能性があります。10年以上使用している場合は、修理よりも新しいモデルへの交換を検討しましょう。

最後に、ガスコンロの点火トラブルを未然に防ぐためには、定期的な点検と適切な使用が大切です。メーカーや取扱説明書に従って正しく使用し、安全な調理環境を保ちましょう。

ガスコンロのトラブルに直面した際は、この記事を参考にして対処してください。しかし、ガス漏れなどの深刻な事態では、自己判断やDIYはせず、プロの助けを借りることが大切です。安全な使用を心掛けて、快適な料理の時間を楽しんでください。

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